動物たちが平和に暮らす理想の都市——そんな夢のような世界が舞台のディズニー映画『ズートピア』
2016年に公開されるや否や、「見た目はキュート、中身は社会派」として大きな反響を呼び、世界中で高く評価されました。
ウサギの新米警官ジュディとキツネの詐欺師ニックが繰り広げるバディものとしての面白さがあります。
この記事では、そんな『ズートピア』のあらすじ、見どころ、感想、そして視聴できる配信サービスまで、わかりやすくご紹介します。
さらに、なぜこの作品が今なお多くの人に支持されているのか、その魅力とメッセージ性についても掘り下げていきます。

下記の記事では、続編『ズートピア2』について現時点で分かっている情報をまとめています。気になる方はぜひチェックしてみてください。


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『ズートピア』作品概要
ディズニーが手がけた長編アニメーション映画『ズートピア』は、2016年に公開されたファンタジーとミステリーが融合した一本。動物たちが共存する近未来の大都市“ズートピア”を舞台に、多様性や偏見といった現代社会に通じるテーマをユーモラスかつシリアスに描き出しています。ここでは、本作の基本情報や制作スタッフ、受賞歴などの作品概要をわかりやすくまとめてご紹介します。
作品情報
タイトル | ズートピア |
原題または英題 | Zootopia |
公開日 | 2016年4月23日 |
上映時間 | 109分 |
制作国 | アメリカ |
配給 | ディズニー |
監督 | バイロン・ハワード リッチ・ムーア |
あらすじ
動物たちが高度な文明社会を築いた世界「ズートピア」を舞台に、ウサギの女の子ジュディが夢をかなえるために奮闘する姿を描いたディズニーアニメーション。監督は「塔の上のラプンツェル」のバイロン・ハワードと「シュガー・ラッシュ」のリッチ・ムーア。どんな動物も快適な暮らしができる環境が整えられた世界。各々の動物たちには決められた役割があり、農場でニンジン作りに従事するのがウサギの務めだったが、ウサギの女の子ジュディは、サイやゾウ、カバといった大きくて強い動物だけがなれる警察官に憧れていた。警察学校をトップの成績で卒業し、史上初のウサギの警察官として希望に胸を膨らませて大都会ズートピアにやってきたジュディだったが、スイギュウの署長ボゴは、そんなジュディの能力を認めてくれない。なんとかして認められようと奮闘するジュディは、キツネの詐欺師ニックと出会い、ひょんなことからニックとともにカワウソの行方不明事件を追うことになるのだが……。第89回アカデミー長編アニメーション賞受賞。
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出演キャスト
役名 | 声優 |
ジュディ・ホップス | ジニファー・グッドウィン |
ニック・ワイルド | ジェイソン・ベイトマン |
ボゴ署長 | イドリス・エルバ |
クロウハウザー | ネイト・トレンス |
ライオンハート市長 | J・K・シモンズ |
ベルウェザー | ジェニー・スレイト |
フィニック | トミー・”タイニー”・リスター |
フラッシュ | レイモンド・パーシ |
オッタートン夫人 | オクタビア・スペンサー |
ガゼル | シャキーラ |
ボニー・ホップス | ボニー・ハント |
スチュー・ホップス | ドン・レイク |
Mr.ビッグ | モーリス・ラマルシュ |
ヤックス | トミー・チョン |
役名 | 吹き替え声優 |
ジュディ・ホップス | 上戸彩 |
ニック・ワイルド | 森川智之 |
ボゴ署長 | 三宅健太 |
クロウハウザー | 高橋茂雄 |
ライオンハート市長 | 玄田哲章 |
ベルウェザー | 竹内順子 |
フィニック | 白熊寛嗣 |
フラッシュ | 村治学 |
オッタートン夫人 | 根本圭子 |
ガゼル | Dream Ami |
ボニー・ホップス | 佐々木優子 |
Mr.ビッグ | 山路和弘 |
ヤックス | 丸山壮史 |
スチュー・ホップス | 大川透 |
デューク・ウィーゼルトン | 多田野曜平 |
『ズートピア』主要キャラクター情報を紹介
『ズートピア』の魅力を語るうえで欠かせないのが、個性豊かなキャラクターたち。ウサギの新米警官ジュディや、キツネの詐欺師ニックをはじめ、登場する動物たちはそれぞれ異なる種族や価値観を持ち、物語に奥行きを与えています。本作では、彼らの関係性や成長も大きな見どころの一つ。ここでは、主要キャラクターたちのプロフィールや性格、物語における役割などを詳しくご紹介します。
ジュディ・ホップス(声:ジニファー・グッドウィン/上戸彩)
ウサギとして初めて警察官になったズートピア初の“草食系”警官。小柄で非力ながらも、強い正義感とあきらめない心を持ち、どんな困難にも立ち向かいます。理想と現実のギャップに悩みながらも、持ち前のポジティブさと行動力で事件の核心へと迫っていく姿が感動を呼びます。ニックとのバディ関係の変化も、物語の大きな魅力のひとつです。
ニック・ワイルド(声:ジェイソン・ベイトマン/森川智之)
ズートピアで巧みに立ち回るキツネの詐欺師。皮肉屋で要領がよく、一見いい加減にも見える彼ですが、過去の経験から“偏見”に傷つき、心に深い壁を抱えています。ジュディと出会ったことで、その壁が少しずつ崩れていき、やがて本当の意味での“正義”と向き合うようになります。ウィットに富んだ会話や人間(動物)味あふれるキャラクター性が、多くのファンを惹きつけています。
ボゴ署長(声:イドリス・エルバ/三宅健太)
ズートピア警察署(ZPD)の署長を務める、体格も態度も威圧的な水牛の男性。草食動物であるジュディに対して当初は厳しく冷淡に接するが、その背景には彼なりの現実主義と職務への責任感がある。冷静沈着かつ頑固な性格ながらも、物語が進むにつれてジュディの実力を認め、頼れる上司としての一面を見せるようになる。
クロウハウザー(声:ネイト・トレンス/高橋茂雄)
ズートピア警察署の受付係を務めるチーターの男性で、署内でもひときわ明るく陽気なムードメーカー。警察署の顔ともいえる存在で、新人のジュディにも最初からフレンドリーに接する心優しいキャラクターです。甘いものが大好きで、特にドーナツを頬張る姿はチャーミング。大柄な体格に反しておっとりした性格で、思わず和んでしまう愛されキャラです。
ライオンハート市長(声:J・K・シモンズ/玄田哲章)
ズートピアの現職市長であり、百獣の王・ライオンの威厳とエネルギーを持ち合わせたリーダー的存在。肉食動物としての強さと誇りを前面に出しつつも、「全ての動物が平等に暮らせる社会を目指す」という理念を掲げ、ジュディをズートピア初のウサギの警察官として登用した張本人でもあります。
しかし、その理想とは裏腹に、物語が進むにつれて彼の行動には疑念が生まれ、政治家としての姿勢や責任のあり方が問われることになります。物語において、ズートピアの秩序と混乱の両面に深く関わるキーパーソンです。
ベルウェザー(声:ジェニー・スレイト/竹内順子)
ズートピアの副市長を務める、羊の女性。小柄で控えめな印象を与える彼女は、草食動物として市長ライオンハートの陰に隠れがちな存在ながら、市民や新人警官ジュディには常に親切で丁寧に接します。見た目や言動からは柔和な性格に見えるものの、物語が進むにつれてその本性が明かされる重要人物でもあります。
彼女のキャラクターは、「見た目や立場で人を判断してはいけない」という本作のテーマを体現する存在として描かれており、ズートピアの裏側に潜む社会構造の問題点を象徴するキーパーソンでもあります。
ガゼル(声:シャキーラ/Dream Ami)
ズートピアで圧倒的な人気を誇るポップスター、ガゼル。物語の随所でその存在感を放つ彼女は、動物たちの平等と共存を願う社会派セレブとして描かれており、ただの歌手ではなく、平和を訴える象徴的存在でもあります。クライマックスでは、ズートピアの混乱を癒すような圧巻のステージパフォーマンスを披露し、観客の心を一つにします。
Mr.ビッグ(声:モーリス・ラマルシュ/山路和弘)
ズートピアの裏社会を牛耳る大物マフィアのボス。小柄な体のシャツアナグマでありながら、その存在感は圧倒的。周囲からは「Mr.ビッグ」と呼ばれ、一目置かれる存在です。クラシックなギャング映画を彷彿とさせる風貌と口調で描かれています。
とりわけ娘には甘い一面も。物語中盤ではジュディとニックが思わぬかたちで彼と関わることになり、重要な情報提供者として活躍します。
ボニー・ホップス(声:ボニー・ハント/佐々木優子)
ジュディ・ホップスの母であり、カートとともに農場を営む優しいウサギのお母さん。子どもたちを何よりも大切に思う愛情深い母親ですが、心配性な一面もあり、「夢を追いかけるより、現実的に生きることが大事」とジュディに語るシーンは印象的です。
ジュディが警察官を目指すことに対しても複雑な思いを抱えながらも、娘の意思を尊重する温かさが描かれており、現代の親子関係にも通じるリアルな人物像として共感を呼びます。
スチュー・ホップス(声:ドン・レイク/大川透)
スチュー・ホップスは、ジュディの父親であり、田舎町でニンジン農場を営む陽気で心配性なウサギの男性。おっとりとした性格ながら、家族への愛情は人一倍強く、とくに娘ジュディに対しては過保護ともいえるほど気を配っています。
彼の「夢を追うのもいいけれど、安全第一」という考え方は、多くの親世代が共感できるものとなっており、ジュディの挑戦に反対しつつも見守るその姿は、愛すべき父親像そのものです。
『ズートピア』の見どころ
まず注目したいのは、精巧に作り込まれた“動物たちの都市”ズートピアの世界観。草食動物と肉食動物が共存する社会が、リアルかつユーモラスに描かれており、都市の構造や暮らしの細部まで設定にこだわりが見られます。
物語は、警察官を夢見るウサギのジュディと、詐欺師として生きるキツネのニックがバディを組み、街で起こる失踪事件の真相を追うミステリー仕立て。予想を裏切る展開と、スリリングなストーリーラインは、子どもだけでなく大人の観客も惹きつけます。
さらに、ナマケモノのフラッシュをはじめとする個性的なサブキャラたちが物語にユーモアを添え、テンポよく楽しめるのも大きな魅力です。
『ズートピア』が愛される理由
『ズートピア』は、単なるアニメーション映画ではありません。その根底に流れるのは、「先入観」「差別」「多様性」といった社会的テーマ。動物というモチーフを通じて、偏見や分断の問題に向き合い、観客に“共に生きるとは何か”を問いかけます。
また、ジュディとニックという異なるバックグラウンドを持つふたりの関係性が、多くの人に共感と感動を呼び起こしています。彼らの葛藤や成長が丁寧に描かれており、大人の観客にも深い余韻を残します。
明るくポップなビジュアルの裏に、誰もが直面する社会課題を忍ばせた本作は、まさに“考えさせられるディズニー映画”。だからこそ、年齢や国籍を問わず、今なお多くの人に愛され続けているのです。
『ズートピア』実際に観た人たちのレビュー・感想
5.0/5.0
最初は子ども向けと思っていた『ズートピア』ですが、大人にも強く刺さる深いテーマを持った作品でした。主人公ジュディとニックの種族を超えた友情や、偏見や差別、恐怖が社会に与える影響を描いたストーリーは、ミステリー要素もあって最後まで引き込まれます。
特に、リアルで個性的な動物たちやユーモアあふれるシーンも多く、映像の美しさと巧みな脚本に感動。現代社会の縮図とも言えるこの作品は、夢や希望を持ち続ける勇気を与えてくれます。
『ズートピア』は、子どもも大人も必見の、ディズニーの新たな名作です。
4.5/5.0
『ズートピア』はディズニーらしい王道ストーリーながら、深い社会問題を扱い、大人も楽しめる作品です。CGのクオリティも高く、無駄なくスムーズに物語に引き込まれます。
差別や偏見を普遍的なものとして描きつつ、より良い社会への希望を感じさせるメッセージが心に残ります。キャラクターも魅力的で、特にジュディの感情表現が印象的です。
緻密な世界設定や伏線も見どころで、美しいズートピアの街並みに思わず引き込まれます。少し王道すぎる部分や主人公の動機にもう一工夫あれば星5に近かったですが、それでも大人にもおすすめできる素晴らしい寓話です。
4.0/5.0
『ズートピア』は子ども向けのかわいい動物たちの物語に見えますが、社会問題を上手に織り交ぜた作品です。美しい映像と多彩なキャラクターが魅力的で、ジュディの成長過程も共感できます。
差別や偏見のメッセージは強すぎず、明るく楽しい雰囲気の中で伝えられているため、大人も子どもも楽しめる良作です。細かい部分で物足りなさを感じることもありますが、何度でも観たくなる映画です。
まとめ
『ズートピア』は、可愛らしい動物たちが活躍する一方で、差別や偏見、多様性といった現代社会のテーマをユーモラスかつ深く描き出したディズニーの傑作です。緻密に作り込まれた世界観、魅力的なキャラクター、笑いと感動が詰まったストーリーは、大人から子どもまで幅広く楽しめます。視覚的な美しさとメッセージ性を兼ね備えた本作は、何度観ても新しい発見があり、世代を超えて愛され続ける一本と言えるでしょう。
下記の記事では、続編『ズートピア2』について現時点で分かっている情報をまとめています。気になる方はぜひチェックしてみてください。
