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【教皇選挙】ネタバレなし!教皇ベネディクト16世とフランシスコ、2人の“対話”に隠された真実とは?

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※紹介している作品は、2025年7月時点の情報です。現在は配信終了している場合もありますので、詳細は

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カトリック教会史上、実に600年ぶりに生前退位した教皇ベネディクト16世。彼の退位から、アルゼンチン出身のホルヘ・マリオ・ベルゴリオ枢機卿(のちの教皇フランシスコ)が新たな教皇に選出されるまでの数日間を、史実に基づきながらもユーモアと感動を交えて描いたのが映画【教皇選挙】です。

名優アンソニー・ホプキンスとジョナサン・プライスが演じる、対照的な思想を持つ2人の枢機卿。伝統を重んじるベネディクトと、改革を求めるフランシスコ。意見を激しくぶつけ合いながらも、やがて互いの心に寄り添っていく彼らの姿は、観る者の心に深い感動を与えます。

この記事では、アカデミー賞にもノミネートされた本作の作品情報、あらすじ、キャスト、見どころ、そして知られざる製作秘話まで、徹底的に解説します。

この記事を書いた人

菜月

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【教皇選挙】作品情報

2013年、教皇ベネディクト16世の退位。この度、歴史的な教皇誕生の舞台裏を描いた映画【教皇選挙】の作品情報とあらすじをご紹介します。伝統を重んじるベネディクトと、改革を求めるフランシスコ。対照的な2人の枢機卿の対話から真実が紐解かれます。

タイトル教皇選挙
原題または英題Conclave
公開日2025年3月20日
上映時間120分
制作国アメリカ・イギリス合作
配給キノフィルムズ
監督エドワード・ベルガー

あらすじ

全世界14億人以上の信徒を誇るキリスト教最大の教派・カトリック教会。その最高指導者で、バチカン市国の元首であるローマ教皇が亡くなった。新教皇を決める教皇選挙「コンクラーベ」に世界中から100人を超える候補者たちが集まり、システィーナ礼拝堂の閉ざされた扉の向こうで極秘の投票がスタートする。票が割れる中、水面下でさまざまな陰謀、差別、スキャンダルがうごめいていく。選挙を執り仕切ることとなったローレンス枢機卿は、バチカンを震撼させるある秘密を知ることとなる。

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主要キャスト

役名俳優名
ローレンス枢機卿レイフ・ファインズ
ペリーニ枢機卿スタンリー・トゥッチ
トランプレ枢機卿ジョン・リスゴー
ぺテニス枢機卿カルロス・ディエス
アデイエミ枢機卿ルシアン・ムサマティ
オマリーブライアン・F・オバーン
サバディンメラーブ・ニニッゼ
テデスコ枢機卿セルジオ・カステリット
シスター・アグネスイザベラ・ロッセリーニ

【教皇選挙】の見どころポイント

【教皇選挙】では、歴史的な重みを持つ儀式の舞台裏に迫りながら、信仰と権力、理想と現実の交錯を描き出しています。荘厳な雰囲気の中に潜む人間模様や、予測不能な展開は大きな魅力のひとつです。ここでは、本作の見どころポイントをわかりやすく紹介していきます。

①密室劇としてのリアリズムと緊張感

外界から遮断されたシスティーナ礼拝堂という“密室”で展開されるコンクラーベの様子が、選挙の手続きや儀礼を忠実に再現しつつ、「誰が次期教皇に選ばれるのか分からない」緊張感が絶妙です。

②圧巻の演技:レイフ・ファインズ

主演のレイフ・ファインズは、枢機卿ローレンスとして内に激しい葛藤を抱える人物を、台詞以上に「沈黙」で表現。無言の演技にも心を揺さぶられる説得力があります。

③重厚で美しい演出

『西部戦線異状なし』のエドワード・ベルガー監督が手がける映像は、静謐ながらも張り詰めた緊張感に満ち、美術・衣装・カメラワークなど細部にまで神経が行き届いた圧巻の重厚感を携えています。

④権力・信仰・倫理の間で揺れる人間模様

神聖な宗教儀式を舞台にしながらも、その裏で繰り広げられるは権力争いやスキャンダル、差別、秘密の暴露など。信仰と政治の狭間で揺れる枢機卿たちの心理描写が、深い問いを投げかけます。

⑤観客を驚かせる“衝撃のラスト”

劇場で鑑賞した観客からは「とんでもない傑作」「今年のベスト入り確実」「衝撃のラストに驚愕」といった声が続出。ミステリーとしての見応えと映像美の高評価が揃っており、ラストの展開が強く印象に残ります。

⑥神聖な儀式を知的に描く社会的縮図

礼拝堂という聖域を使った「選挙」という民主主義的なプロセスを描くことで、政治スリラーとしてだけでなく、現代社会の縮図としての知的興奮も提供しています。

【教皇選挙】レビュー・感想

30代・女性

5.0/5.0

陰謀渦巻く密室劇と荘厳な宗教ミステリーが融合した傑作。枢機卿たちの葛藤や派閥争い、象徴的なラストシーンが深い余韻を残します。宗教・政治・人間ドラマが巧みに交錯した、圧倒の120分。☆5評価に相応しい一作です。

30代・男性

4.5/5.0

教皇選挙「コンクラーベ」の舞台裏を描いた密室政治劇。枢機卿たちの陰謀や権力争い、人間模様の緊張感が続く中、ラストのサプライズとベニテス枢機卿の説法が深い余韻を残します。荘厳な礼拝堂セットや美しい映像も見どころ。

20代・男性

4.0/5.0

教皇選挙「コンクラーベ」を舞台に、候補者同士の陰謀や駆け引きを描く緊迫のミステリー。映像・衣装・音響の演出が臨場感を増幅し、ローレンス枢機卿(レイフ・ファインズ)が静かに物語を牽引。後半の投票やラストのどんでん返しも印象的で、大人向けの知的好奇心を刺激する良作です。

教皇選挙】の背景

映画『教皇選挙』は、カトリック教会の最重要儀式である「コンクラーベ(教皇選挙)」を舞台に、信仰と権力、制度と個人というテーマを重層的に描き出します。その背景を理解するためには、まず現実の教皇選挙制度について知り、次に本作がどのようなフィクション的設定や演出でドラマを構築しているのかを押さえておくことが重要です。

実際の教皇選挙(コンクラーベ)の背景と歴史

コンクラーベとは?

「コンクラーベ」はラテン語の cum clave(鍵とともに)が語源で、「閉ざされた部屋」を意味します。教皇の死または辞任後、外部との接触を遮断した上で行われる秘密会議としての選挙制度です。

制度の起源

この形式は1268〜1271年のビテルボでの長期空位を経て導入されました。枢機卿を城に閉じ込め、外部との接触を一切排除することで選挙を迅速化しようとしたのがその始まりで、これがそのまま制度化されたとされています。

制度の発展

1059年に教皇ニコラウス2世が枢機卿による選挙を規定し、1179年には三分の二多数決を必須とする規則が確立されました。

選挙ルールの整備

1621年、教皇グレゴリオ15世による詔書「永恒天父之子」により、秘密投票と三分の二多数制の明文化が進められ、以降の教皇選挙制度の基礎となりました。

具体的な例

歴史上の選挙としては、1914年(本篤15世選出)や1978年(ヨハネ・パウロ1世の死後、ヨハネ・パウロ2世選出)に行われた実際のコンクラーベが詳しい記録として残っています。

映画『教皇選挙』における背景

舞台設定と世界観

映画では、システィーナ礼拝堂を舞台に、外との接触が厳格に遮断された「密室」で行われるコンクラーベの儀式が描かれます。

制度のリアルな再現

漁師の指輪の破壊や前教皇の部屋の封鎖など、通常秘密に包まれたコンクラーベの儀礼や細部がリアルに再現されており、監督もリサーチの難しさとリアリティに驚いたと語っています。

伏線と象徴表現

映画には、封蝋の割れた手紙や爆破事件といった映像的伏線が多く用いられ、それらが重要な意味を持って物語を支えています。

ジェンダーと制度の問い

修道女やインターセックスの登場人物ベニテスなど、映画は「教会制度に想定されなかった存在」を描くことで、信仰と包摂、制度のあり方に対する静かな問いかけを行います。

信仰と疑念のキャラクター設定

主人公トマス・ローレンス枢機卿は、『疑いのトマス』から命名されたようなキャラクターであり、「疑いながらも信じる」信仰のプロセスがドラマのテーマとして提示されます

【教皇選挙】監督・脚本家のプロフィール

【教皇選挙】を手がけたのは、重厚な人間ドラマと緊張感ある映像表現に定評のある監督・脚本家たちです。アカデミー賞受賞作でも知られる監督が作品全体に圧倒的なリアリティと格調を与え、緻密な脚本が宗教儀式の裏に潜む葛藤や人間模様を鮮やかに描き出しています。ここでは、監督と脚本家のプロフィールを紹介します。

エドワード・ベルガー監督

エドワード・ベルガーは、ドイツ・ヴォルフスブルク出身で、スイスとオーストリアの二重国籍を持つ映画監督・脚本家です。

1980年代にブラウンシュバイク美術大学で映像を学んだ後、ニューヨーク大学ティッシュ・スクール・オブ・アーツに進み、1994年に卒業。1997年以降はベルリンを拠点に活動しています。

代表作

代表作には、第一次世界大戦を描いた『西部戦線異状なし』(2022年/Netflix)があり、アカデミー賞国際長編映画賞をはじめ、複数のBAFTA受賞など世界的に高い評価を得ました。

そして、2024年公開の英語初監督作 『教皇選挙(Conclave)』 では、審美性とスリルを兼ね備えた政治サスペンスとして注目を集め、ゴールデングローブ作品賞や英国アカデミー賞「Outstanding British Film」などにも選ばれています。

ロバート・ハリス

ロバート・ハリスは、イギリス出身の小説家であり、元ジャーナリストという異色の経歴を持つ作家です。1947年(正しくは1957年)ノッティンガムで生まれ、ケンブリッジ大学セルウィン・カレッジで英文学を学びました。

大学卒業後はBBCの報道番組『Panorama』や『Newsnight』などでテレビジャーナリストとして活躍したのち、1987年には新聞「The Observer」の政治担当編集者に就任。その後も『The Sunday Times』『The Daily Telegraph』でコラムニストとして活動しました。

小説家としてのキャリアと主な作品

1992年に歴史改変をテーマにした小説『Fatherland』で作家デビュー。以後、『Enigma』『Pompeii』『Ghost(ゴースト)』『An Officer and a Spy(スパイとしての官僚)』など、重厚なテーマを扱った作品を次々と発表し、高い評価を得ています。

また、いくつかの作品は映画化・ドラマ化もされており、『The Ghost Writer』や『An Officer and a Spy』ではロマン・ポランスキー監督と共に脚本を手がけています。

『Conclave(教皇選挙)』との関係とその特長

ハリスの2016年の小説『Conclave』は、教皇選挙(コンクラーベ)を舞台にした政治サスペンスで、映画化も果たしました。映画の脚本はピーター・ストラウザンが担当していますが、原作として映画の世界観とドラマ性の核を築いたのはロバート・ハリスです。

彼がこの小説を書こうと決めたきっかけは、2005年のベネディクト16世のコンクラーベをテレビで見たこと。枢機卿たちの姿が、古代ローマの元老院のように思えたといいます。執筆にあたっては枢機卿にも取材しており、リアリティを追求した描写が高く評価されています。

さらに、作品中で明かされる「ある人物がインターセックスである」という衝撃の展開(カーディナル・ベニテスの告白)は、宗教制度と現代的テーマの間で葛藤する人間ドラマとして意図的に組み込まれたものであり、読者や観客に強烈な問いかけを投げかけています。

【教皇選挙】が提起する問い

映画『教皇選挙』は、密室で行われる神聖な儀式の背後に潜む人間ドラマを描きながら、信仰と権力、伝統と改革、秘密と透明性、確信と疑念など、現代社会にも重なるテーマに鋭く切り込みます。光で隠された闇、人間の弱さや葛藤、それを超える選択とは――本作が問いかける深いテーマに注目してみましょう。

テーマ提起される問い
信仰 vs. 野心枢機卿たちは真の信仰に忠実なのか、それとも個人的な野心や権力欲に動かされているのか?
伝統 vs. 現代化古来の儀式や制度は変革に対応できるのか?カトリック教会は伝統を守りつつ、現代社会にどう向き合うべきか?
秘密 vs. 透明性密室で進められる選挙過程は必要な秘密か、それとも権力側の都合を守る仕組みか?
確信 vs. 疑念絶対的な確信は時として偏狭になりかねない。人は「疑い」を抱くことで真の信仰に近づけるのか?
権力の腐敗高位に就く存在でさえ、人間の弱さや権力への欲から堕落するのか?制度そのものに倫理の穴はないか?
インクルーシブなリーダーシップ教皇となる人物は誰にとっての模範か?多様性や包摂が制度の中にどこまで入り込めるのか?
制度の重圧と個人責任の重い立場にある人間の苦悩や矜持とは?破壊的な選択も時には必要なのか?

『教皇選挙』は、単なる政治サスペンスではなく、宗教と制度、個人と共同体との間で揺れる心を描いた作品です。信仰とは、儀式とは、権力にどう向き合うべきか――これらの問いは、映画の舞台を超えて、私たち自身が生きる社会にも向けられています。ぜひ、鑑賞後に振り返って考えてみてほしいテーマです。

まとめ

『教皇選挙』は、密室で行われる神聖な儀式の裏に潜む人間ドラマを描きながら、信仰と野心、伝統と改革、秘密と透明性といった普遍的なテーマを提示する作品です。

映画を通して、観客は権力の葛藤や個人の矜持、倫理と制度の狭間に揺れる人間の姿を目の当たりにします。単なる政治サスペンスにとどまらず、現代社会や私たち自身の価値観にも問いを投げかける点が、この作品の最大の魅力です。

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