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2025年7月公開!映画【ハルビン】ヒョンビン主演で描く近代史の衝撃とは?

1909年、極寒のハルビン駅で響き渡った一発の銃声──。
それは、植民地支配の只中にあった時代を生きる一人の男の「覚悟」が放った声だった。

2025年7月4日公開の映画【ハルビン】は、実在の独立運動家・安重根(アン・ジュングン)を主人公に、日本統治下の朝鮮から中国へと舞台を広げ、伊藤博文暗殺計画を描く重厚な歴史サスペンス。主演のヒョンビンが全身全霊で演じる男の信念、揺れる仲間との絆、迫りくる運命の選択……。
実話に基づいたスリリングな展開と、映像美で注目を集める本作の魅力を、あらすじ・キャスト・見どころとあわせてご紹介します。

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菜月

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【ハルビン】作品概要

映画【ハルビン】は、朝鮮独立のために闘った実在の人物・安重根(アン・ジュングン)を主人公に、伊藤博文暗殺という歴史的事件を描いた重厚なサスペンス作品です。
激動の時代を生きた人々の信念と葛藤を、実力派キャストと壮大な映像美で描き出します。

作品情報

タイトルハルビン
公開日2025年7月4日
上映時間114分
制作国韓国
配給KADOKAWA、KADOKAWA Kプラス
監督ウ・ミンホ

あらすじ

1909年10月に中国・ハルビンで起きた歴史的事件を映画化し、祖国独立のために闘う人々とそれを阻止しようとする勢力の攻防を描いたサスペンス。

1908年、参謀中将アン・ジュングン率いる大韓義軍は日本軍との戦闘で大きな勝利を収めた。アン・ジュングンは万国公法に従い、戦争捕虜である日本陸軍少佐・森辰雄らを解放するが、これをきっかけに大韓義軍の間ではアン・ジュングンに対する疑いとともに亀裂が生じる。1909年、アン・ジュングン、ウ・ドクスン、キム・サンヒョン、コン夫人、チェ・ジェヒョン、イ・チャンソプら、祖国奪還のために強い絆で結ばれた同志たちがウラジオストクに集まった。彼らは伊藤博文がロシアとの交渉のためハルビンに向かうことを知る。一方、日本軍は大韓義軍の密偵から、ある作戦についての情報を得る。

「コンフィデンシャル」シリーズのヒョンビンがアン・ジュングンを演じ、パク・ジョンミン、チョ・ウジン、チョン・ヨビン、イ・ドンウクが共演。日本からも伊藤博文役でリリー・フランキーが出演。「KCIA 南山の部長たち」のウ・ミンホが監督を務め、「パラサイト 半地下の家族」のホン・ギョンピョが撮影を手がけた。

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出演キャスト

役名俳優名 声優名
アン・ジュングンヒョンビン
ウ・ドクスンパク・ジョンミン
キム・サンヒョンチョ・ウジン
コン夫人チョン・ヨビン
森辰雄少佐パク・フン
チェ・ジョヒョンユ・ジェミョン
イ・チャンソプイ・ドンウク
伊藤博文リリー・フランキー
パク・ジョムチュルチョン・ウソン

【ハルビン】見どころを紹介

映画【ハルビン】は、近代東アジアの緊張が高まるなか、信念のために命を懸けた男たちの物語を描いた歴史サスペンスです。
本作には、緊迫感あふれるドラマや圧巻の映像美、実在の事件を基にした深い人間ドラマなど、多くの見どころが詰まっています。
ここでは、その魅力を3つのポイントに絞ってご紹介します。

【見どころ1】安重根の信念を描いた重厚な人間ドラマ

本作は、日本統治下の朝鮮という厳しい時代に生きた実在の人物・安重根(アン・ジュングン)を主人公に、彼の信念と葛藤を丁寧に描いています。使命と個人の感情の狭間で揺れる人間模様が、観る者の心を打ちます。

【見どころ2】ヒョンビンの圧巻の演技

主演のヒョンビンは、暗殺計画を実行する義士・安重根役を静かな情熱と説得力で演じきっています。彼の表情や立ち居振る舞いから伝わる覚悟と哀しみが、多くの観客に深い印象を残しました。

【見どころ3】【パラサイト】の撮影監督による映像美

撮影監督ホン・ギョンピョ(【パラサイト 半地下の家族】)による、緊張感あふれるロケーション撮影や光と影の使い方も本作の大きな魅力。
戦闘や追跡シーンの臨場感、雪に包まれたハルビンの美しさが、物語の緊迫感を一層引き立てます。

【見どころ4】歴史的事件をもとにしたサスペンス性

伊藤博文暗殺事件という実際の史実をベースにしており、歴史の裏側を想像させるサスペンスとしても高い完成度を誇ります。
史実とドラマが交錯することで、ただの再現に留まらない深みを感じさせます。

実際に観た人のレビュー・感想

30代・男性

4.0/5.0

伊藤博文暗殺の史実や韓国側の犯人について詳しくは知らなくても、本作は多角的に歴史を映し出している。日本の過去の戦争の残酷さが教育で隠されがちなように、韓国の視点で描かれる日本像も当然だろう。戦争映画が増える今こそ、多様な視点で観ることが大切だと感じた。

氷上のシーンや砂漠での馬追走など映像美が素晴らしく、迫力のある戦闘描写も見応え十分。主演ヒョンビンをはじめ出演陣も好演で、リリー・フランキーの伊藤博文役も見事だった。

20代・男性

3.5/5.0

韓国の独立運動家アン・ジュングンによる伊藤博文暗殺を描いた本作は、韓国で英雄視される彼の高潔な姿を真正面から描いています。血で「大韓独立」と記す場面には圧倒されますが、日本人としてはやや一方的な描写に複雑な思いも。とはいえ、密偵パートのスリルや美しい映像など、サスペンスとしての完成度も高く、見る人の立場や視点によって感想が大きく変わる、問いかけの多い作品です。

20代・男性

3.5/5.0

韓国の独立運動家・安重根が伊藤博文を暗殺するまでを描いた本作は、史実をある程度脚色したスパイ活劇としての側面が強いが、映像美やサスペンス性は高い。安重根は韓国で英雄視される一方、伊藤は日本国内では併合反対派として複雑な立場にあったことも重要な背景だ。物語は韓国の独立神話を反映しつつ、歴史的事実とのズレや日韓の歴史認識の溝を浮き彫りにする。両国の視点を踏まえて鑑賞することで、単なる娯楽以上の深みを感じられる作品だ。

【ハルビン】ネタバレ・解説

映画【ハルビン】は、韓国の独立運動家アン・ジュングン(安重根)が1909年に満州ハルビン駅で日本の初代内閣総理大臣・伊藤博文を暗殺するまでの過程を描いた歴史スパイアクション作品です。

本作は単なる暗殺劇ではなく、日露戦争後の東アジア情勢や、朝鮮半島における日本の植民地政策、ロシアの影響力拡大、さらに当時の韓国独立運動の複雑な内部事情も絡めながら、緊迫感のあるストーリーが展開されます。

主人公アン・ジュングンは、韓国では独立の英雄とされており、強い愛国心と高潔な信念を持ちながらも、その行動の背景には民族的悲劇と葛藤が色濃く描かれています。一方で、伊藤博文は日本国内では朝鮮併合に慎重な立場だったとされる人物であり、彼の複雑な立場も物語に深みを与えています。

映画は、史実の細部を脚色しつつも、当時の政治的な駆け引きやスパイ活動の緊迫感を巧みに表現しており、歴史的事件のドラマ性を強調しています。

なお、暗殺後の裁判やアン・ジュングンの最期については描かれておらず、そこが物足りないと感じる声もあります。

【ハルビン】類似作品を紹介

歴史の裏側で繰り広げられた激動の時代を描いた映画【ハルビン】。政治的な陰謀やスパイ活動、民族の葛藤をテーマにした作品をお探しの方には、同じく歴史の深淵に迫る以下のような類似作品がおすすめです。リアルな描写と緊迫感あふれるストーリーで、当時の世界情勢や人物の複雑な心理を知る手がかりとなるでしょう。

【暗殺】(2015年、韓国)

日本の朝鮮統治時代を舞台に、独立運動家たちが日本の要人暗殺を企てる姿を描いたスパイアクション映画です。リアルな時代背景の再現と、緊迫感あふれる心理戦、仲間同士の裏切りや葛藤が見どころで、韓国映画ならではの力強い演出が光ります。

【ハルビン】と同様に、朝鮮半島の独立運動をテーマにしており、暗殺を中心としたスパイ活動を描いています。歴史的事実を基にしつつも、スリルとアクションを融合させたエンターテインメント性が共通しています。

【ラスト、コーション】(2007年、中国・台湾)

第二次世界大戦中の上海で、日本のスパイ組織に潜入した女性が主人公の心理サスペンス。彼女の葛藤と運命を繊細に描き、緊張感のある心理戦と政治的背景を巧みに融合しています。美しい映像と濃密な人間ドラマが高く評価されました。

【ハルビン】と同じく、戦時下の東アジアを舞台にしたスパイ活動が主軸であり、政治的緊張と個人の葛藤を描いています。スリリングな展開と歴史的背景の重みが共通点です。

【光州5・18】(2018年、韓国)

1980年の光州事件をリアルに描いた歴史ドラマ。軍事独裁政権に抵抗する市民たちの姿を通して、政治的抑圧や人間の強さを深く掘り下げています。歴史の真実を伝える力強い作品として韓国内外で評価されました。

【ハルビン】と同じく、韓国の激動の歴史を描き、国家権力と民衆の葛藤をテーマにしています。社会的・政治的背景の重さと、個々人のドラマを融合させた点が類似しています。

まとめ

映画【ハルビン】は、韓国の独立運動家アン・ジュングンによる伊藤博文暗殺を描きながらも、単なる歴史ドラマにとどまらずスリリングなスパイアクションとしても楽しめる作品です。歴史的背景を理解することでより深い鑑賞ができ、東アジアの複雑な過去と未来への思いを考えさせられます。類似作品と併せて鑑賞することで、当時の時代状況や人間ドラマを多角的に味わうことができるでしょう。ぜひ幅広い視点で本作を楽しんでください。

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