※当ページのリンクには広告が含まれています。
※紹介している作品は、2025年7月時点の情報です。現在は配信終了している場合もありますので、詳細は 各動画配信サービスの公式ホームページにてご確認ください。
2025年に劇場公開された映画【でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男】は、実際に日本で起きた冤罪事件をもとに制作された衝撃の社会派映画です。
本作は、無実でありながら体罰をしたという告発をされ、人生を一変させられたひとりの教師の苦悩と闘いをリアルに描き出しています。そんな映画【でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男】ですが、
・映画【でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男】の作品情報
・【完全解説】映画【でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男】のネタバレ
・映画【でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男】の実話について
という疑問を持つ方に向けて、今回は映画【でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男】の基本情報やネタバレを分かりやすく紹介しています。また、この作品の元となった事件についても触れていますので興味がある方はぜひお読みください。
映画【でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男】の基本情報
本作【でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男】は、実際の冤罪事件をベースにした社会派映画として、公開前から大きな話題を集めました。このセクションでは、映画のジャンルや公開日、上映時間、配給会社など、鑑賞前に押さえておきたい基本情報を詳しく紹介しますので是非お読みください。
基礎情報
公開日 | 6月27日 |
上映時間 | 129分 |
監督 | 三池 崇史 |
主演 | 綾野剛 |
あらすじ
20年前、日本で初めて教師による児童への虐めが認定された体罰事件。
福田ますみのルポルタージュ『でっちあげ 福岡「殺人教師」事件の真相』を映画化。
三池崇史が監督を務め、綾野剛、柴咲コウ、亀梨和也、木村文乃、光石研、北村一輝、小林薫ら
豪華キャストで描く、日常の延長線にある極限状況。男は「殺人教師」か、それとも……。
©2025【でっちあげ】制作委員会
原作について
映画【でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男】の原作は、ノンフィクション作品【でっちあげ―福岡「殺人教師」事件の真相―】です。
本書は、2003年に福岡県で実際に起きた教師による体罰・いじめ報道と、それに端を発する冤罪事件の真相を追っています。
世間に殺人教師とまで呼ばれた小学校教諭が、いかにしてメディアと社会のバッシングに巻き込まれていったのかその全貌を丹念に描いています。
【完全解説】映画【でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男】のネタバレ
※ここから先は、映画本編の重要な展開や結末に深く触れています。まだ本作をご覧になっていない方はご注意ください。
映画でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男のあらすじや結末、登場人物たちの関係、法廷での真実の攻防まで、ストーリー全体をネタバレありで詳しく解説しています。冤罪や報道被害の構造を描いた本作の展開を、時系列でわかりやすく整理しながら記載していますので興味がある方はぜひお読みください。
殺人教師として晒される男
児童への体罰を告発された薮下誠一は、週刊誌による実名報道をきっかけに、全国的なバッシングの対象となります。報道内容は次第に過激さを増し、SNSやテレビも加熱。職場では孤立し、世間からは犯罪者扱いされ、人生が崩壊していきます。
真相の揺らぎと視点の逆転
物語の後半では、これまで信じられていた加害者と被害者の構図が大きく揺らぎ始めます。証言の食い違いや報道の偏りが次第に明らかになり、観客はいつの間にか薮下の視点へと引き込まれていきます。信じていた正義は本当に正しかったのか、誰が嘘をついていたのか登場人物たちの言葉や行動に潜む違和感が真相の輪郭をあぶり出していく展開は圧巻です。
崩れる虚像、そして裁判の結末
裁判の終盤、世間が信じてきた殺人教師というイメージは大きく崩れていきます。証拠や証言の矛盾が次々と明らかになり、マスコミが作り上げた虚像の脆さが浮き彫りになります。薮下は一貫して無実を主張し続け、ついに判決の瞬間を迎えることに。この章では、裁判の結末とその後の社会の反応、そして薮下という人物が背負った傷と向き合う姿を描き出します。
ラストシーン
物語のラストシーンは、観る者に強烈な余韻を残します。報道や社会の誤解によって深く傷つけられた薮下誠一が、どのように自身の真実と向き合い、再び歩み始めるのかが描かれます。裁判の結果だけでなく、その後の人生や心情に焦点を当てることで、単なる勝敗以上の意味を持たせています。
映画【でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男】の実話について
映画【でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男】の元になった実際の事件の概要と、映画化にあたって加えられた演出や設定の変更点について詳しく紹介しています。まだ、映画【でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男】をご覧になっていない方はぜひ参考にしてみてくださいね。
事件の内容
映画の題材となった実際の事件は、2003年に福岡市の小学校で起きた冤罪をめぐる民事訴訟です。ベテラン教諭だった男性が、わが子が教師にいじめられていると訴えられ、体罰・人格否定などの行為を行っていたとされました。
週刊誌がこの訴えを過激に取り上げ、実名報道を行ったことで教師は殺人教師として社会的に抹殺され、停職処分や誹謗中傷の標的となります。
映画での変更点
映画では実話をベースにしながらも、登場人物の名前や一部の設定が変更されています。実際の事件では福岡市の小学校が舞台ですが、映画では特定の地域名は伏せられ、物語性を高める演出が加えられています。
また、報道記者や裁判の描写も一部フィクションが交じっており、実在する人物とは異なるキャラクターが配置されています。
裁判の進行や結末は概ね事実に即していますが、ドラマチックな構成により、観客が主人公の苦しみにより深く共感できるよう工夫されています。
映画【でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男】の主要キャスト
主演の綾野剛をはじめ、柴咲コウ、亀梨和也など実力派俳優たちが集結し、重厚な人間ドラマをリアルに演じ切っているのが本作の大きな魅力です。このセクションでは、映画【でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男】に登場する主要キャストとその役どころを詳しく紹介していきます。
主演:綾野剛
役 | 主演 |
実年齢 | 43歳 |
代表作・人気作 | 最高の離婚 |
公式sns等 |
主人公・薮下誠一を演じるのは、実力派俳優の綾野剛。無実の罪で社会から断罪される教師という難役に挑み、静かな怒りや絶望を繊細に表現しています。
社会の偏見にさらされながらも真実を訴え続ける姿は、綾野の高い演技力によって深いリアリティを持って描かれています。
2003年に俳優デビューして以降、映画、ドラマ、舞台と幅広い作品に出演し、日本アカデミー賞新人俳優賞をはじめ数々の賞を受賞しています。
共演:柴咲 コウ
役 | 共演 |
実年齢 | 43歳 |
代表作・人気作 | 最高の離婚 |
公式sns等 |
本作で薮下誠一を告発する保護者・氷室律子を演じる柴咲コウは、強烈な存在感で物語の緊張感を高めている。2003年のでっちあげ冤罪事件において、観客に提示される加害者と被害者という構図の発端を作る重要な役どころです。柴咲はいつものクールな佇まいとは異なる、母親としての情熱と揺れる信念を見事に表現しています。
共演:木村 文乃
役 | 共演 |
実年齢 | 37歳 |
代表作・人気作 | マザー・ゲーム~彼女たちの階級~ |
公式sns等 | YouTube |
木村文乃は本作で法廷を支える弁護士役として登場し、裁判パートに知的な重厚感を与えています。正義と偏見が交錯する場面で冷静に証拠を分析し、薮下誠一の無実を信じる姿には説得力があります。
これまでドラマや映画で数々の強い女性像を演じてきた木村は、ここでも気高さと芯の強さを表現。表情だけで状況の複雑さを示唆する演技力は見どころが詰まってます。
共演:亀梨和也
役 | 共演 |
実年齢 | 37歳 |
代表作・人気作 | 怪物の木こり |
公式sns等 | X【Twitter】 |
本作で週刊誌記者・鳴海三千彦を演じる亀梨和也は、報道と真実の狭間に揺れるジャーナリストをリアルに体現している。スクープ獲得に燃える情熱と、記者としての良心との葛藤を丁寧に演じ分け、物語に緊張感を与えています。
アイドル出身ながら演技力が高く評価されており、社会派ドラマへの挑戦としても注目を集める。綾野剛や柴咲コウとの対峙シーンでは説得力があり、報道の責任やメディア倫理を考える上でも重要な存在です。
【主演】綾野剛の代表作・人気作3選
映画【でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男】の主演を務めた綾野剛さんの代表作・人気作を筆者が実際に視聴した作品をもとに3つに厳選して紹介していきます。
また、それぞれの作品では綾野さんがまったく異なる役柄を演じ分けており、俳優としての振り幅の広さや表現力の深さが際立っていますので是非お読みください。
1. ヤクザと家族 The Family
映画ヤクザと家族 The Familyは孤独な少年山本賢治がヤクザ組織に拾われ義理と人情が交錯する裏社会で成長していく姿を描いた社会派ドラマです。綾野剛が若き日から歳月を重ねた山本を一人で演じその苦悩や葛藤を圧倒的な演技力で表現しています。暴力団排除が進む現代社会の中でかつての家族との絆が崩れていく様子を通じて孤独と人間の絆の儚さを鮮烈に浮かび上がらせる感動作です。

2. コウノドリ
映画コウノドリは、医師でありピアニストでもある鴻鳥サクラが主人公の医療ドラマです。産婦人科の現場を舞台に、命の誕生や母子の危機に直面しながら、患者や家族に寄り添う姿をリアルに描いています。主演の綾野剛が繊細な感情表現で医療の現実と人間ドラマを力強く演じ、多くの視聴者から高い支持を得ました。
3. 閉鎖病棟-それぞれの朝-
映画閉鎖病棟-それぞれの朝-は、精神科病棟を舞台にしたヒューマンドラマです。主演の綾野剛が殺人の過去を持つ患者を演じ、内に秘めた葛藤や孤独を繊細に表現。病院という閉ざされた空間で繰り広げられる患者たちの人間模様や再生の物語が感動を呼びます。
映画【でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男】の口コミ・レビュー


前半の展開では、完全に教師が加害者だと信じ込まされていた。でも後半からの視点転換で、すべてが逆に見え始めたとき、鳥肌が立った。綾野剛の静かな怒りと絶望の演技に引き込まれる。柴咲コウの狂気もリアルで、嘘か本当か分からなくなる怖さがずっと残る。報道や世論がどれだけ人を傷つけるのか、深く考えさせられた。

教育現場にいた者として、ここまでリアルに描いてくれた作品に感謝したい。子どもの証言や保護者の主張が全て正義とされがちな中で、教師側の立場がどう扱われるかを見事に描いている。視点を変えれば真実はまったく異なるものになるという事実を、この映画はしっかり突きつけてくれた。現場の息苦しさを思い出して胸が締め付けられた。

メディアに携わる身として、この作品はとても痛烈だった。報道がどれだけ一方的な印象を与え、人の人生を壊してしまうかを改めて突きつけられた。演出としても、前半のホラー的な緊張感と後半の法廷劇の静けさの対比が見事。正義とは何か、真実とは誰のものか、見終わったあとに深く問い続けたくなる重厚な作品だった。
最後に

映画【でっちあげ ~殺人教師と呼ばれた男~】は、視点の反転によって真実がいかに脆く、そして危ういものかを観客に突きつける衝撃作です。
俳優陣の圧巻の演技と緻密な構成が生む緊張感は、今までの映画にないほど迫力満載でした。メディア、教育、すべてに対して疑問を抱かせる重厚なメッセージが詰まっており、観終わった後も心に深く残ります。